2009年3月15日日曜日

アチックフォーラムで粥川風土記上映会

民族文化映像研究所の主催するアチックフォーラムで「粥川風土記」の上映会が行われました。
今回の上映は、郡上山村会議実行委員会が7月に東京で開催を予定している上映会に向けたキックオフという位置づけもあり、いつもより多くの参会者が見込まれるため、狭い(すみません!)民映研事務所ではなく、鶴川駅前にある和光大学のサテライト「ぱいであ」を会場としてお借りする事ができました。

当日は、アチックフォーラムのファンの方や在京岐阜県人の方々が30数名参加されました。
この記録映画「粥川風土記」は2002年から民映研が郡上市(当時は郡上郡美並町)の依頼で撮影された映像を編集し2004年に完成されたものです。

そこには、今もなおこの地域で生活されている人々の記録と、「今はもう無くなってしまった人々の生活の記憶」が映像化されています。

映像の中に登場している人々の生活は、日本各地に現存する「限界集落」といわれる村々とさして変わらない厳しい環境にありますが、しかし粥川の人々はその厳しい自然環境の中で往古以来、長い間生き続けてきた知恵と経験を「それが人の当たり前の生活」と言わんばかりにたんたんと、そして時に力強く、最後には笑い飛ばして生活している姿が、全編162分のフィルムの中のいたるところに映し出されています。

初めてこの映像を見た郡上出身のわが妻が上映後「(地域外の人には)字幕がないと話の面白さの半分が伝わらないのでは」ともらすほど、語り手の郡上弁は軽快で滑稽でリアリティー溢れる言葉に満ち溢れています。
なのでこの作品は、見るたびごとにどんどんとその地方の生活のリズムに引き込まれていく不思議な面白があるので、製作者である姫田氏は何度も繰り返し見てほしいと言います。

作品のストーリーについては、その概要と印象をブログに書いている方が数名いますので、「粥川風土記」で検索してみてください。

7月予定の東京上映会の内容についはその後、関係者数名で話し合いました。
開催予定日は7月上旬の休日頃としていますが、まだまだ具体的内容を詰めるまでにいたる事ができないので、改めてこのブログでお知らせする事になります。

「新編 粥川風土記 ―清流・長良川の源流域に暮らす―」DVD版について

「新編 粥川風土記 ―清流・長良川の源流域に暮らす―」について2009年/84分/
撮影地:岐阜県郡上市美並町高砂

 空、そして山。
 水は、この空々たる世界から生れる。
 水は、万物をうるおす。
 人も、その恩恵のなかにある。
 日本は国土の70%以上が山地におおわれた山国である。 
また、水に恵まれ、草木の成育条件に恵まれた水の国、森林の国である。が、近年、その山や水、森林の荒廃が激しい。

 いったい日本の自然は、そして人間の生活、文化はどこへ向かおうとしているのか。
 日本屈指の清流・長良川の源流域南端部にある支流・粥川。 この作品はは、その粥川流域の人びとが、いかに山や水に接し、そしていかに人と人のつながりの歴史を培ってきたかをたづねたドキュメンタリーである。
 長良川の水がきれいなのは、支流の水がきれいだからである。 粥川と長良川の合流点に立てば、それが誰の目にもわかる。一目瞭然である。 では、なぜ、粥川の水は、長良川の本流のそれよりきれいなのか。 「新編 粥川風土記」は、おのずからその理由に踏み込んでいく。
 自然の水、自然の流れがきれいなのは、その自然そのものの力であり姿である。と同時に、それに寄りそって生きる人の生活のありようと心の反映である。
  この地の人々の心を知りたい。 この作品には、おびただしい人びとの姿と声があらわれてきます。

『粥川風土記』を上映しませんか?

『粥川風土記』を上映しませんか?
上映会開催の呼びかけチラシです